派遣受入期間の延長手続きでやっておかなければいけないことを知っていますか?
意見聴取は今から取り組まなければ間に合わない!?
派遣法が改正されもうすぐで3年。派遣受入期間の制限を順次迎えてきます。そこで、派遣受入期間制限の3年を超え、派遣労働者を継続して受け入れる場合、派遣先事業所は、派遣受入期間制限を迎える1ヶ月前までに労働者の代表と「意見聴取」等の完了が必要となります。1日でも手 続きが遅れると継続して労働者派遣の受け入れができなくなってしまいます。
ということで、今回は労働者派遣を継続利用するために必要な手続き「意見聴取」について、人材プロオフィスキャラクターの「プロ子女史」を先生として、枚方つーしんキャラクター「ぼしひこくん」が質問をしていく会話形式で見ていくことにしましょう。
■派遣労働者を継続して受け入れるのに必要な手続き
ぼしひこ(以下:ぼ)「ボクの職場に派遣の人なんやけど、めちゃくちゃ優秀な星尾くんって人がいて、この前もめっちゃ助けてもらって。お互いがいることでより輝けるっていうか。」
プロ子(以下:プ)「そうなのね、彼は勤務してどれくらいなの?」
ぼ:「もうすぐ3年かな?」
プ:「3年?あなたの会社は『意見聴取』はやったの?やっておかないと彼仕事をつづけられなくなっちゃうわよ。」
ぼ:「え、そうなん?それはまずい。輝きが半分に減ってしまう…」
プ:「派遣の受け入れ期間制限は3年って「労働者派遣法改正法」っていう法律で決まってるのよ。だからその1ヶ月前までに労働者の代表と『意見聴取』をしないといけないのよ。」
ぼ:「そんな決まりがあったなんて知らなかった。手続きをしなかったら辞めなあかんの?」
プ:「手続きを踏まなければ、そうなる可能性があるわね。」
ぼ:「な、なんと!!うちの所長、そのこと知ってるかな!!その、代表者ってやつにボクがなれたら話が早いとかはあるん?ボクもなれるんかな。星尾のためなら何でもやるよ。」
■誰が代表をやるの?
プ:「必死ね。よっぽど大事な仲間なのね。派遣先は、過半数の社員が加入する労働組合が事業所にあればその中から一人、労働組合がなければ労働者の中から一人、代表者を選ぶの。経営者や管理職ではなく肩書きのない一般の労働者の中からね。」
ぼ:「じゃあボクでも行けるやん。なんの肩書きもないペーペーの平社員やからな!えっへん!」
プ:「そんなに自信満々で言うことじゃないわ!(笑)ちなみに経営者が指名で選ぶのは×なの。非正規のパート・アルバイトも労働者に含まれるけどね。社員の中から民主的なやり方で選ぶことになっているわ。」
ぼ:「民主的な選び方?自己推薦はなし?」
プ:「ありよ。例えば立候補や選挙で選ぶのが一番ね。三六協定でも労働者の代表者を選んでいるはずだから、一般的にはそれと同じ人がなることが多いかもしれないわね。もちろん別の人でも大丈夫だけど。確認してみたら。」
※2年11ヶ月までに意見聴取を終えなければいけない。逆算すると今の時点で動き始めていないと遅いかもしれません。
※代表者の選び方は個々の企業の状況によって様々なので注意が必要です。
■具体的な内容は?
ぼ:「さっき言ってた事情聴取っていうのは警察がやるん?」
プ:「あなた何か悪いことしてきたの?意見聴取よ(笑)派遣先は3年を超えて引続き派遣を受け入れたい場合、労働者の代表に意見を聞かなければいけないの。
具体的には、日付を入れた書面の通知「意見聴取に係る通知書」を作成するの。派遣をこの事業所で使っていて、引き続き派遣を延長して使いたいという旨の通知と、さらに意見を述べる参考になる資料を添えてね。
派遣の受入は原則3年だけど、延長手続きによって、引き続き派遣を受け入れる場合は最長3年となるの。つまり必ず3年ではなく最長3年だから、毎回3年ごとの更新手続きとは限らないのよ。」
■注意点は「事業所」ごとに手続き!?
ぼ:「事業所って?」
プ:「そう、たまにはいいところに気がつくじゃない。それは大事なポイントよ。意見聴取は事業所ごとに手続きが必要なの。部署は関係なし。定義は「場所が独立していること」「仕切る人がいること」「期間限定のプロジェクトはNG」。
例えば、『株式会社どこそこ』に大阪支店・岡山支店・静岡支店があるとしたら、それぞれの支店ごとに手続きが必要ってこと。○○営業所、○○店舗でも同様に」
■意見聴取において異議があった場合
プ:もし、その意見聴取に労働者側から異議があったらどうなると思う?
ぼ:派遣は延長しないでくれって言うってこと?もしかしてそうなったら星尾は延長できなくなってしまうのか?!
プ:いや、その場合は、「延長の理由」「延長の期間」「過半数労働組合等の意見への対応方針」について説明をすれば大丈夫なの。
■もし手続きをしなかったら?
ぼ:「もし手続きを無視してこのまま働いてたら星尾は逮捕される?」
プ:「いや、星尾さんは別に悪いことしてないなら逮捕はされないわよ。ランダムで労働局の職員が抜き打ちで調査に来る行政チェックが入った場合、違法行為がバレたら派遣社員はもうその会社では働けなくなって、また派遣先にペナルティが課せられるわ。派遣先が直接雇用しなければいけなくなるの。」
ぼ:「え、そんなペナルティがあるんやね。」
■派遣労働者個人単位の期間制限も3年
プ:「また、個人単位の期間制限があって、派遣労働者は同じ部署で同じ仕事を3年以上続けることはできないの。」
ぼ:「え、そうなん!?『意見聴取』したのに星尾は同じ職場では働けないってこと?」
プ:「基本的にはそうなるわね。派遣会社の無期雇用となれば別だけど、でも同じ事業所なんだから会えない訳じゃないからいいじゃない。」
ぼ:「うん…まぁ、そうやね…」
プ:「ところで、星尾は何の仕事をしているの?」
ぼ:「カメラマンやで。ボクの写真をいっぱい撮ってくれて、ボクをより一層輝かせてくれてるねん!Photoshopの編集もうまくて!」
プ:「・・・。」
最後に・・・
優秀な派遣社員がいても必要な手続きをたった1日でも遅れると契約を続けることが出来なくなります。少しややこしいこともあるので、手続きについての相談やアドバイスは、人材プロオフィスにお気軽にご相談くださいね!
参考資料(WEBで検索できます)
*平成27年労働者派遣法の改正について