10月から厚生年金保険・健康保険の加入対象者が拡大。短時間労働者も加入対象に
平成28年10月より厚生年金保険・健康保険の加入対象が広がることになります。現在、一般的には週30時間以上働く人が社会保険の加入対象ですが、従業員が501人以上の会社は週20時間以上働く方も対象になり、より多くの方がより厚い保障を受けられるようになります。
詳しい変更内容を人材プロオフィスキャラクターの「プロ子女史」を先生として、枚方つーしんキャラクター「ぼしひこくん」が質問をしていく会話形式で見ていくことにします。
■短時間労働者も対象
プロ子(以下:プ)「アナタが持ってるのはスマホだけど…急に石川啄木の歌なんて詠んでどうしたの?」
ぼしひこ(以下:ぼ)「いや…ほら、俺って自由人やん? だから仕事もフリースタイルで自由やけど、たまに社会保険とか不安になるねん」
プ「なんだか今回はマジメね」
ぼ「考える秋やからなぁ」
プ「さては懐が寂しくなってるな…」
ぼ「ぎくっ!」
プ「大げさなリアクションはさておき、この10月から短時間労働も社会保険の加入対象になることは知ってる?」
ぼ「そうなん?」
プ「今までは一般的に週30時間以上働く人が社会保険の加入対象だったんだけど、この10月から週20時間以上働く人も加入対象になるの」
ぼ「もうちょいわかりやすく言うと…?」
プ「じゃあ具体的にみていくことにしましょう」
■対象となる会社の規模
プ「まず今回の『短時間労働者における社会保険適用の拡大』の対象となる人と会社について説明するわね」
ぼ「短時間労働って働く時間が短ければ誰でも対象なんちゃうん?」
プ「そう単純なものでもないの。要件は次の通りよ」
ぼ「501人以上ってなると結構大きい会社の人なんやね」
プ「ただ大きい会社で働く人は当然多いから、たくさんの人に影響してくると考えられるわ」
ぼ「社会保険の対象者が増えたら安心して働ける人が増えるってことやからええやん」
プ「そうね。次は加入するメリットについてみていきましょう」
■加入するメリット
ぼ「やっぱりシャンプーといえば…やんな?」
プ「メリットってシャンプーのことじゃないわよ? メリット=利点ってことだからね! そもそもアナタ髪の毛ないからシャンプーいらないでしょ?」
ぼ「プロ子ちゃん…ちょっとツッコミ長いで」
プ「……。気を取り直して加入するメリットはざっと次の通りね」
プ「注目するべきところは1の厚生年金に加入することで将来もらえる年金額が国民年金よりも増額するところね」
ぼ「いいやん!」
プ「年金料の支払いも会社が半分負担するから、国民年金加入時よりも支払いも安くなると思うわ」
ぼ「めっちゃいいやん」
プ「4つめもポイントね。会社も同額の保険料を支払うことになるから、自分で支払っていた人は保険料が安くなる可能性が高いわ」
ぼ「いいとこばっかりやん」
プ「働き方が多様化している時代のニーズに応えた変更だとも言えるわね」
■企業の負担は増加
ぼ「これって働く人にとってはいいけど、会社の負担が増えるんやんな?」
プ「その通り。企業は年金料の支払いなどを負担する従業員が増えるから、社会保険の適用拡大に該当する従業員の多い会社の負担は間違いなく増えるわね」
ぼ「社長さんはタイヘンや」
プ「負担増加しないために週の所定労働時間を20時間未満に抑えたり、賃金の月額を8.8万円未満にするというのは、現実には難しいかもしれないわね…」
ぼ「じゃあどうするん?」
プ「そんな時に相談して欲しいのが私たち人材プロオフィスのスタッフよ」
ぼ「え?なんでなん?」
プ「必要な箇所に必要な人員を派遣して、臨機応変に企業の需要に応えるのが私たちの仕事であり使命だからよ」
ぼ「なるほど…」
プ「社会保険の適用拡大によって企業の負担増加に困ったら…」
ぼ「じゃあ…」
プ「アナタの相談はまた2ヶ月後でお願いね」
(おわり)